てがろぐMST-SR

No.172

【もしも世界のYAZAWAが、かぐや姫を朗読したら】

ども矢沢です。

昔々あるところに、お爺さんとお婆さんがワオワオしてたんだけどさ。

お婆さんが川で洗濯に、お爺さんが山へ柴刈りしてたら、スパークルな竹が光ってたわけ。

ピカー、ピカピカって。ノッてくれ、ノッてくれって。爺さんつい拾っちゃったのよ。

その竹を切ったらさ、赤ん坊がいたのよ。この時点でもう、スターの素質があったのかな。

じゃあ竹から生まれたから、タケノコ姫にしようって。んでお爺さんが一回、俺のところに相談にきたんだよね。永ちゃん、この名前どうすかって。

んで、俺は言ったよね。いいね、その名前。いい名前なんだけどさ、俺はいいんだけど、YAZAWAがなんて言うかな?

結局、かぐや姫に決まったんだけどさ。竹から生まれた子供。ヤバイ、って思ったよね。

それからかぐや姫はスクスク育つんだけど、メチャクチャなビューティーに育つわけよ。

そしたら、かぐやプリンセスに国中のもう大臣やらなんやらの、ビッグマンが求愛に来ちゃったのよ。

だけど、プリンセスは誰にも、なびかないのよ。しまいには、ついに陛下まできたのに、かぐや姫は、てんでのノーサンキューなんだよ。矢沢、すげ〜って思ったね。


そしたら、ある日急に、月の迎えが来ます、とか言い出して。

すごいよね。バンブーから生まれて、ムーンに帰るとか。スケールがデカい。ドラマチックな生き方しかできないんだろうね。

お爺さんが言ったんだよ。それがロックンロールなんだよって。「へえ」って思ったよね。


そんで、かぐや姫に月から迎えが来たのよ。で、お爺さんとお婆さんは、帰さないって抵抗するんだよ。こっちもロックンロールだよね。やるよね、爺ちゃんと婆ちゃん、ロックンロールだよ。

KAGUYA INOCHIって書いてあるタオルを頭に巻いてさ。ビッグマウス叩いて。

爺さんでもありがちだよね。若い奴にはまだまだ負けねー!って。でもこういうやつ、矢沢は嫌いじゃない。

しかし、ムーンの迎えが来る、帰りたくない、帰したくない、時間よ止まれ、って状況よ。

そしたらさ、月の迎えがキラキラした目で、かぐや姫に言ったんだよね。

「姫、元の世界の月にお戻りください」

かぐや姫は思ったね。「それ、最高。今どきいないじゃない。月で命張れるやつって。でも」って。

そんで月の迎えに爺ちゃん、婆ちゃんと仲間が矢とか射るんだけど、全部、矢がさ、フラワーに変えられちゃって、ノーパワーなんだよね。

そしてさ、でかいのよ、月の迎えが。強そうなのよ。限りなく全然ヘッチャラな感じって言うの。

爺さんがさ、ビビっちゃって。騒ぐんのよ。どうすんすか、姫。勝てるんすかって。そしたらかぐや姫は言ったんだ。

「私、いる、お爺さん、いる、お婆さん、いる。これ、余裕」

月の迎え達が爺さん、婆さんに気付いて、なんだお前らって言ったのよ。かぐや姫も負けずに睨み返してさ、こうつっぱったわけ。

「私、かぐや姫だけど。お前ら倒して、大金掴んでビッグになるんで。そこんとこ、ヨロシク」

もう居ても立ってもいられななくってさ、全員そろって月の迎えに飛びかかって。シャバダバよ。

月の迎えみんなボコボコにしちゃって。そしたら月の迎え、もうかぐや姫は取り戻しに来ませんって謝るのよ。

そんで、金銀財宝とか、BRAVIAとか、プレミアムモルツとか月の迎えから、取り上げて、幸せに暮らしたんだけどさ。

かぐや姫達が、死にものぐるいで戦って、一生かけて稼ぐ金額。矢沢の二秒。

by admin. <1488文字> 編集

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